話題の格安SIM。法人携帯にも使うことができたら、かなりのコスト削減が期待できますよね。
しかし、個人使用でもまだまだ格安SIMが「格安」という字面から、そんな美味しい話なんてないと怪しまれているのも事実です…。
実態を知らず、イメージだけで避けていてはもったいないです!
格安SIMを販売しているMVNOの中には「法人契約ができるMVNO」もあり、実際に導入している企業も増えてきています。
これからは格安SIMを利用した法人携帯もますます多くなってくるでしょう。
本記事では、法人携帯に格安SIMを利用するメリット・デメリット、また、格安SIMを選ぶ際に気を付ける事などをご紹介していきます!
格安SIMとは?カンタンに説明します!
「格安SIM」言葉は聞いた事あるけど、どんなものなのか分からないし、そもそも仕組みが分からないから踏み出せないという方もいらっしゃるのではないのでしょうか。
格安SIMとは?
携帯電話やスマホに使用する、電話番号や回線の情報が記録されているSIMカードをMVNOと呼ばれる業者が、大手キャリアから回線をかりて格安で販売しているSIMカードのことです。
格安SIMは格安といっても、回線は3大キャリア(au、ドコモ、ソフトバンク)から借りているので、今までの携帯・スマホと大きく変ることはありません。
なぜ安いの?
- 店舗を持たず(持っても少ない)、人件費や施設費などの営業コストが削減できるから
- 広告費をあまりかけていないから
- 設備を用意したり、免許を取得する必要なく回線を提供できるから
格安SIMを使うには?
- SIMフリー端末を用意する
- もしくは、端末のSIMロックを解除してもらう
携帯電話やスマホには必ずSIMカードが差し込んであり、キャリアで端末を購入すると、このSIMカードも一緒についてきます。
さらに、他のSIMカードが使えないようにSIMロックがかかっている状態になっています。
格安SIMを使うには、SIMが差し込まれていない、SIMフリーの端末を新たに購入するか、今までの端末をそのまま使用するのであれば、各キャリアのショップでSIMロックを解除してもらわなくてはいけません。
法人契約ができるMVNOとは?個人向けとはどう違うの?
法人契約ができるMVNOは限られています。
では、個人向けの格安SIMと法人向けの格安SIMはどう違うのでしょうか?
必要書類が多い!
個人が格安SIMや一緒に端末を購入する際は、本人確認ができる運転免許証や書類の提出で足りますが、法人契約する際は必要書類が多くなります。
以下の3種類の書類が必要になります。明らかに個人での購入よりも多いです!
法人の本人確認(以下のいずれか)
- 登記簿謄本
- 印鑑登録証明書
- 開業届出済証明書(商業登記していない個人事業主の場合)
契約担当者の所属確認(以下のいずれか)
- 社員証
- 名刺
- 勤務先の健康保険証
契約担当者の本人確認(以下のいずれか)
- 運転免許証
- 日本国パスポート
- 健康保険被保険者証+補助書類
- 身体障害者手帳
- 住民基本台帳カード
- 在留カード+補助書類
個人向けよりも安い!
法人契約の場合は複数回線をまとめて契約するため、ほとんどのMVNOは、個人向けよりも料金を安く設定しています。
この仕組みは、一般の法人携帯の契約と同じで、契約回線数が多いので、個人で契約するよりも安く設定しているという仕組みですね。
支払い方法が違う
基本クレジット支払いが多い格安SIMですが、法人契約の場合は口座振替や銀行振込に対応しているMVNOも多くあります。
格安SIMを法人携帯で使用するメリットとデメリット
個人向けの格安SIMでもメリットとデメリットがあるように、法人携帯で使用する場合も安いというメリットもあればデメリットもあります。
デメリットによっては、格安SIMが向いていない会社もありますので、メリットだけではなく、デメリットも一緒にチェックしておきましょう。
絶対魅力的!格安SIMにするメリット
とにかく安すぎる!
基本料金だけでも、1人あたり月々5,000円以上安くなる場合がほとんどです!
MVNO各社によってさまざまな料金プランがありますが、個人で使う格安SIMでも月々の支払いがキャリア契約の場合よりも1/5の料金になったりするので、契約回線数が多い法人携帯では大幅なコスト削減が可能になるでしょう。
データプランが豊富でデータ容量を無駄にしない!
格安SIMのデータプランは細かくデータ容量を分けて設定されているため豊富です。
本当に必要なデータ容量分のプランを組む事ができるので無駄にすることなく、より経済的です!
端末の種類が多い
3大キャリアで販売されている法人携帯は数限られており、どれもハイエンドな端末ばかりであるため、たくさん買い揃えていたら膨大な金額になります。
しかし格安SIMを利用する際は各々機種を用意できるので、今まで使用していた社用携帯をSIMロック解除してそのまま使用したり、SIMフリーの端末を用意すればいいので白ロムと呼ばれる、SIMがはめ込まれていない中古の端末を購入して使用することもできます。
また、格安SIMと一緒に購入する場合に用意されている格安スマホは名前のとおり、低価格の端末がたくさんあります。
海外メーカーのものも揃えており、種類が豊富でどれにしようか迷ってしまうほどです!
海外出張でも使える!
格安SIMを利用しているその端末はSIMをはずして他のSIMをはめ込むことができる、言わば「SIMフリー端末」です。
海外に行けば、海外のプリペイド式SIMカードを購入して使用することができるので、海外出張が多い方におすすめです。
プリペイド式のSIMカードは空港などにも売っているのですぐに手に入れる事ができます!
絶対注意すべき、格安SIMのデメリット
キャリアのメールアドレスが使えない
キャリアのメールアドレスとは
- au:@ezweb.ne.jp
- ドコモ:@docomo.ne.jp
- ソフトバンク:@softbank.ne.jp
上記のドメインを含むメールですね。
個人使用の場合は、LINEやその他SNSのメッセージ機能を使って家族や友人とやり取りするのでそこまでデメリットにはならないでしょう。
しかし、会社用となるとLINEなどではフランクすぎる印象を持たれてしまいますよね。
会社用のメールアドレスを持っている方がほとんどだとは思いますが、その他にメールアドレスが必要な場合はGmailのアドレスを作るなどすればそこまで問題にはならないでしょう。
通信速度が遅い!?
格安スマホの導入を懸念してしまう大きな理由は通信速度が遅いということ。
確かに、MVNOはキャリアから回線を借りているので、3大キャリアに比べると使える回線領域が狭くなっているため、速度が遅くなる時があることは事実です。
しかし、通信速度が遅くなる時というのは、通勤時やお昼休みなど、回線利用者が集中する時間帯です。
社用使用する場合はこのような回線利用者が集中して混みあう時間帯のほうが使う機会が少ないので、実際はそんなに通信速度も遅さは問題にならないでしょう。
また、遅くなるといっても4Gが3Gになるといった程度で、耐えられないほどの速度ではありません。
通話料金が高い!?
通常の3大キャリアの通話料金はだいたい1分30~40円ですが、格安SIMのほとんどが30秒で20円と割高な設定になっています。
プライベートで通話しない人が増えたり、LINEやskypなど無料で通話できるアプリを利用する人が増えたのも背景にあると思いますが、会社では電話を利用しないなんて難しいですよね。
それでも格安SIMを使用して、コスト削減したいという場合はかけ放題や無料通話があるプランを選ぶといいでしょう。
また、オプションをつけることで、通話メインの方にもピッタリの格安スマホがあります。
- OCNモバイルONEの「10分かけ放題オプション」
- 月額850円で10以内の通話であれば回数無制限でかける事ができる
- BIGLOBE SIMの「3分かけ放題」
- 月額850円で5分以内の通話であれば回数無制限でかける事ができる
- 楽天モバイルの「5分かけ放題オプション」
- 月額850円で5分以内の通話であれば回数無制限でかける事ができる
- FREETEL SIMの「5分間かけ放題」
- 月額840円で5分以内の通話であれば回数無制限でかける事ができる
- DMMモバイルの「5分かけ放題」
- 月額850円で5分以内の通話であれば回数無制限でかける事ができる
以上のようなオプションがおすすめです。
もともとの基本使用料が安いので、オプションをプラスしたとしてもキャリア携帯の月額料金よりもはるかに安くなります!
留守番電話機能がないSIMも!
留守番電話は付いているのが当たり前と思いがちですが、格安SIMでは留守番電話機能が標準搭載されていないことがほとんどです!
仕事で使うのに留守番電話がないのはビジネスチャンスを逃してしまうのと一緒…。
留守番機能がついているかどうかしっかり確認しておきましょう。
オプションを追加して留守番電話機能を追加できる格安SIMもあります。
例えば、LINEモバイルや楽天モバイル、mineo、BIGLOBE SIMなどは月額300円で、UQmobileは月額380円で留守番電話機能の追加が可能です。
法人携帯で利用できる格安SIMおすすめをご紹介!
メリットだけではなく、デメリットもありながらも、法人携帯で使用する格安SIMに魅力を感じてきたと思います。
では、最後に法人向けに格安SIMを提供しているオススメMVNOを紹介していきます。
OCNモバイルONEの「OCNモバイルONE for Business」
NTTコミュニケーションズが提供している格安SIMで、安心感と信頼感から多くのユーザーを集めています。
OCNモバイルONE for Businessの特徴
- 3G/LTEに加えてLTE-Advancedに対応しており、場所を選ばず常に快適!
- 工事現場やイベント会場など、期間限定で短期間での利用もOK
- POSデータの集計や管理が簡単にでき、業務効率もUP
- 配車、配送業務などのデータをリアルタイムで収集!
BIGLOBE SIMの「BIGLOBE法人接続サービス」
割込通話、留守番電話、国際ローミングにも対応したオプションサービスが充実しており、さまざまな業種から人気があります。
BIGLOBE法人接続サービスの特徴
- 最新スマホ、SIMカードのお試し可能
- 70GB、100GBの高速大容量プランも登場!
- 管理者画面でSIMの追加や解約、利用状況の確認も可能!
- 大人気のスマホ機種も2万円前後で購入できる
NifMo(ニフモ)の法人向けサービス
「NifMoあんしん保証」や「NifMo訪問レクチャー」などのオプションがあり、初めてスマホを使う方も安心です。
これを機に、社用携帯をスマホに変えるのもいいかもしれません。
NifMo(ニフモ)の法人向けサービスの特徴
- 支払い方法が口座振替と請求書払いのどちらか選択可能
- 法人シェアプランではデータ容量繰り越しに対応
- スマホ端末とセット販売もしており、「格安SIM導入支援サービス」を開始
- SIMカードは1週間お試し可能
FREETELの法人向けサービス
業界最安値を謳っているFREETELの最安値プランは100GB月額299円!国際ローミングにも対応しており、海外でも使えるようになりました。
FREETELの法人向けサービスの特徴
- 年間プランは3種類と簡潔で、月々1GB、3GB、5GBのプランの中から選べる
- 年間パックでも購入でき、1度の支払いで完了するので月々の手続きが不要!
- 「使った分だけ安心プラン」でデータ容量を気にせず使え、無駄もなくなる
- 1万円以下の端末も!
U-mobileの「U-mobile for Biz」
「U-CALL」という月額料金無料の通話料金が半額になるサービスやサポートサービスも充実しており、安心して格安SIMデビューができます。
U-mobile for Bizの特徴
- 「常時低速プラン」「日中低速プラン」「上り従量制プラン」の中から選択可能
- リアルタイムな運行管理でより効率的な配車管理や安全対策指導を可能に
- モバイル回線を使ってPOS管理を迅速に。売上データをリアルタイムに把握!
- 端末は1万円代からと低コスト!
【 まとめ 】
- 格安SIMを使用すると月々1台5千円ほどのコスト削減になり、かなりお得です。
- 法人向けに格安SIMを提供しているMVNOもたくさんあります。
- 格安SIMにはメリットばかりでなくデメリットもありますので、事前に確認しておきましょう。
- MVNO各社によって特徴やプラン内容が異なるので、会社の環境や使い方にあったところを選びましょう!