会社の経費を大幅に抑える事ができ、一括管理で経理もカンタン!な、法人携帯。
魅力やメリットはいっぱいありますが、1台の携帯電話が会社を危機にさらしかねない、注意すべき事があります。
それは、法人携帯は機能性よりもセキュリティ性能が重要であるということです。
携帯電話・スマホにはカメラや無線通信、赤外線通信など、便利な機能がたくさんありますが、機能がたくさんついてればいいというわけではないのです!
実際、それらの機能は会社で使う場面もすくなく、むしろ情報漏洩などの問題を引き起こす可能性も大きくあります。
膨大な会社の情報、顧客情報を記憶している法人携帯は紛失した際もセキュリティ上の問題が発生します。
(個人の携帯・スマホでさえ人に見られたくないメールやデータもたくさんあるのに会社の情報となると守るべき情報がたくさん…)
プランや料金、機種で法人携帯を選ぶのもいいですが、あわせてセキュリティ管理についても抑えておきましょう!
ここでは、各キャリアが実施しているセキュリティ管理やアプリなどビジネスツールのセキュリティ管理についてご説明いたします!
- どこのキャリアのセキュリティ対策が自社にあっているのか?
- アプリを使って業務効率化したいが、本当に安全か?
など、比較しながら法人携帯の導入を考えていきましょう!
各キャリアが実施!強化するセキュリティ管理
まずは、法人携帯の各キャリアが実施しているセキュリティ管理と、そのセキュリティ管理がどのようなものなのかご紹介いたします!
au
- 安心ロックサービス
- 管理者が「auお客様サポート」または「お客様センター」から遠隔操作で携帯電話をロックをかけられるサービスです。
全てのキー操作にロックをかけることができます。 - 携帯探せて安心サービス
- 携帯を置き忘れたり、紛失した際、auお客様サポートから携帯の位置を検索できます。事前にカンタンな設定が必要です。
- au oneアドレス帳
- アドレス帳のデータを預けたり、預けたデータをダウンロードすることができます。
- ココがポイント!
- 盗難・紛失・故障時の案内は無料通話で、年中無休!24時間受付!なところがポイント。
紛失時などは早急な対処が肝心です!
ドコモ
- おまかせロック
- お客様センターに電話し申込みをすると、電話帳などの個人データやおサイフ携帯機能にロックをかけることができます。
もしロック申込み時に携帯が圏外の状態であっても、申込みから72時間以内に圏内になれば自動でロックがかかります。 - 携帯お探し
- 事前に設定をしておくと、携帯電話を紛失した際に位置を検索することができます。
- 電話帳お預かり
- アドレス帳のデータを預けたり、預けたデータをダウンロードすることができます。
- 電話帳お預かり
- 電話帳だけでなく、画像やメールもお預かりセンターに保存することができ、携帯紛失時や機種変更時にデータを復元できます。
- ココがポイント!
- アプリを利用したい時はウイルス検出サービスでダウンロード時に食い止めることが可能!
また、設定しておくと定期的に自動でセキュリティスキャンをしてくれます!
ソフトバンク
- 安心遠隔ロック
- パソコンや他の携帯電話から、紛失した携帯などを操作不可能な状態にします。
音声着信への応答もできなくなり、できるのは電源のON/OFFだけです。 - 紛失携帯捜索サービス
- お客様センターで携帯電話の位置情報を調べるサービスです。
GPS搭載機種であることが条件になります。 - S!電話帳バックアップ
- 携帯のアドレス帳をサーバーにバックアップします。保存された情報は携帯に戻すこともできます。
- ココがポイント!
- クラウドサービスへ接続する際は、まずソフトバンクのクローズドネットワークを通ってからアクセスするサービスがあり、より安心してクラウドサービスを活用することが可能です!
各キャリアのセキュリティ
各キャリアでは、遠隔ロックができる機能やデータを保存・バックアップする機能、また、捜索機能を備えています。
もしもの時に備えて、社内で法人携帯の管理者を決め、いつでもサポートに連絡できるようにしておくことが迅速な対処に繋がります!
未然に防ごう!スマホの情報漏洩対策!
会社で使う機能は電話だけで十分という会社では、より経費を削減するためにガラケーを使用している会社も多くありました。
しかし近年では、業務上でのクラウドサービスやアプリの活用などが多くなり、スマホを法人契約して社員に配布する会社も多くなっています。
そこで、一人ひとりの注意で未然に防げる、スマホの情報漏洩対策をご紹介いたします!
対策1:WI-Fiの利用には注意!
データ通信料削減の為に、個人のスマホを無線LANスポット・Wi-Fi環境で利用する場合もあるでしょう。
しかし、社内のWi-Fiとかではなく、不特定多数の利用者がいる無償のWi-Fi環境では、安全な通信を確保できるか分からないため、盗聴の危険性があります。
街中や駅などの無償のWi-Fi環境は利用しない、もしくは利用しても重要なデータの受け渡しなどは避けたほうが安全です。
常にWi-FiをONにしている方は勝手にWi-Fiを拾ってしまうのでOFFにしておいたほうがよさそうですね
対策2:社用携帯で余計なSNSやアプリの利用はNG!
業務上、アプリを利用することもあるかと思いますが、無駄なSNSサービスや通信可能なアプリなどの使用は誤って重要な企業情報の漏洩させてしまう恐れがあるので使用しないようにしましょう。
また、アプリのインストールによるウイルス感染の恐れもあります!
そもそも会社にはセキュリティ・ポリシーがあると思いますのでそのポリシーに従えば、余計なSNSを使用するという状況にはならないでしょう。
対策3:端末を共有しない!
社員間であっても、個人情報が格納されたスマホを複数人で共有することは危険です。
自分以外の人が使用しているときにどんなアプリを使っているかも把握できないですし、管理も難しいはずです。
いつどこで情報漏洩するか分からないので、端末の共同利用は避けましょう。
企業で使用される便利なアプリ。セキュリティは大丈夫?
優秀で便利な仕事系のアプリがたくさん開発されています。
しかもほとんど無料で使えるものばかり。これらを仕事に利用しない手はないですよね!
しかし、ここでも気になるのはセキュリティのこと。
ではこれから、さまざまな企業で使用されているアプリのセキュリティ体制についてご紹介します。
チャットワーク
社内でやり取りする場合はメールじゃ堅苦しい、レスの流れが把握しやすいほうがいいと、チャット機能が使える「チャットワーク」を導入している企業も多いでしょう。
127,000社以上が導入しているチャットワーク、なんとセキュリティは「銀行レベル」と謳っているほど高度なものになります。
では、銀行レベルのセキュリティを見てみましょう!
- サーバーとの通信は全て暗号化(SSL/TLS)
- アップロードしたファイルは暗号化方式最高レベルのAES256を使用
- 万が一システム管理者の操作ミスなどでデータが消失してしまっても、最大過去35日以内のいつの時点の状態にもデータを復元できる
また、よりセキュリティを強化した、大企業向けの「エンタープライズプラン」もあります。
大人数でのチャットの共有に伴って必要になる、アクセス制限や管理者機能が強化されています!
Dropbox
いまや仕事は机上だけではなく、出張先やカフェなど、どこにいても情報を共有したり、移動しながらその情報を確認し、仕事をしたりする時もあるはず。
場所を選ばず、自由に仕事をするには「データの共有・持ち運び」が必要になりますよね。
大量のデータ(2GB分無料)を保存し、共有したり取り出すことができるDropboxは多くの企業が利用しているアプリケーションになります。
使用したことがある方は、どのようにしてデータが守られているのか、どうしてデータが漏れないようになっているのか気になったことがあるはずです。
Dropboxのセキュリティの仕組み
- データを複数のレイヤーで保護している
- レイヤーとはセキュリティの「層」のことです。
宝石(データ)を金庫(層1)、暗証番号(層2)、お部屋(層3)、警備員(層4)で守っているといったイメージになります。 - 証明書ピニングで詐欺じゃないかをチェックしている
- 証明書ピニングはユーザーが接続しているサービスが詐欺によるものではないことをチェックする手段のことです。
プロのハッカーによるスパイ行為を防止するためのチェック手法になります。
などなど、他にもたくさんの仕組みで情報が保護されています。
証明書ピニングなど慣れない言葉がでてきますが、データを過保護していること、さらに外部からの攻撃をしっかり阻止していることが分かります。
Google Calender
スケジュールを自分で管理するだけではなく、社員間で共有するにはぴったりのアプリです!
スケジュールにはスポットの写真やGooglemapも併記されるので予定をパッとみてビジュアルで確認できます。
また、スケジュールを入れておくと予定時間前に通知してくれるので、うっかり予定をすっぽかすこともなくなる、大変助かるツールです。
(私も大変お世話になっています…)
ご存知のとおり、Googleはカレンダーのほかに、
- Google翻訳(翻訳サービス)
- Googleフォト(容量無限で画像や動画を保存)
- Googleドライブ(無料オンラインストレージ)
- Googleスプレッドシート(スマホでも閲覧・編集可能のエクセルシートのようなもの)
など仕事に役立つアプリがたくさんあります。
Googleアプリに共通するセキュリティに関するこだわり
- コンピューターではなく、人が防御システムを運営
- 情報セキュリティ、アプリケーションセキュリティ、ネットワークセキュリティの各分野に精通したスタッフで情報セキュリティチームを編成しています。
- セキュリティを念頭に構築
- 何段階ものセキュリティレビューを経て、アプリを開発しており、定期的に外部機関によるセキュリティ監査を実施しています。
- システムがいつでも稼動できる仕組みと不正操作の阻止
- アプリのデータを細かな断片にし、構成がわからないように複数のサーバーやディスクに分散して人間が解読できないようにしています。
しっかりと専門の人が動いてセキュリティ管理していると分かれば、人が見えないクラウド上のサービスも何だか安心できますよね。
このようなテクノロジー、セキュリティの強化はさすが、Googleという感じですね!
実際にGoogleの社員ももちろんGoogleのアプリを使って業務を行っているようです。
安心して業務でも使えて種類も豊富、さらに無料で使えるのですから、ぜひ社用スマホでも活用をオススメするアプリです。
【 まとめ 】
法人携帯はメリットがいっぱいありますが、うまく活用していくにはセキュリティ管理が重要であることがお分かりいただけたと思います。
要点をまとめると…
- 各キャリアが法人向けに実施しているセキュリティ管理は十分か確認する
- 携帯、スマホの紛失時にも早急に対応できるように、キャリアのサポートを確認しておく
- 駅や空港などのWi-Fiスポットを利用して通信しない
- 法人携帯・スマホでのSNSは避ける
- クラウドサービスなどアプリを利用する際は、安全なものを選ぶ
ここでは、法人携帯の情報漏洩の危険性に着目して説明してきましたが、個人携帯を社用携帯として使用している方が当然、危険である事は理解しておいてください。
個人携帯を利用するということは、プライベートでも顧客情報を持ち歩くということになるので、その分紛失時の漏洩の危険性は広がってしまいます。
大切な情報、会社を守るためにも法人携帯を安全に活用していきましょう!